石川界人と語る


地元の地域振興に関わる
仕事をやってみたい
仕事を
声優の仕事は、一概にキャラクターボイスを当てるとか、映画の吹き替えだけではなく、ナレーションや漫画の画像に声をあてることもあります。なので、デジタルコンテンツを作るというのは、声の仕事の種類としては特殊という訳ではなく、また今回は地域復興というか、自分が生まれ育った土地の解説ということでしたので、自分的にもやってみたいという感想を持った仕事でした。
声優のプロフィールに都道府県を載せることはあっても、市区町村にまで言及することってほとんどなくて。ウィキペディアに書いてある出身地も、都道府県までで止まっていることが多いんですが、僕は割とラジオとかで文京区出身という話をしていたので、今回のお仕事につながったのかなと。文京区出身ということを色々なところで言っていて良かったです。
これまでの文京区と関わりのある仕事だと、刀剣乱舞という作品で歌仙兼定というキャラクターの声を当てさせていただいていて、永青文庫で名刀歌仙兼定とともに写真を撮りながら語るという取材を受けたことがあります。
地元を巡って改めて魅力を
知る良いきっかけに
知る良い
今回のプロジェクトは、とても素敵な試みだと思います。自分が生まれ育った身近な場所なので、いわゆる観光という目的で回ったことはありませんでした。収録した文言にもありましたが、出身地を改めて観光として巡るきっかけってあんまりないと思うんです。僕自身も原点に立ち返って巡り直してみたいと思いました。
文京区出身の方も、他の市区町村へ移り住んだ方も、改めて自分が生まれ育ったところがこういう場所だったんだなという風に知るきっかけになると思いますし、マップがすごく見やすいので巡りやすいと思います。どういう道順で行こうかなという目安も立てやすいような形になってるので、非常にいいなと思います。
近くで仕事があれば、
今でも文京区に寄ります
今でも
近くで仕事があった時に時間があれば、懐かしいな、今どうなってんのかなという気持ちで見て回ったりすることはあります。
僕が過ごしたのは小学校までなのですが、やっぱり小学校の頃とはかなり様相も変わっていて、何かそういう変化っていうのもまた面白いですね。いつもキャッチボールしていた駐車場が綺麗な建物に変わっていたりするので、びっくりします(笑)
さらに掘り下げちゃうと、僕は湯島の方で暮らしていたんですが、湯島天神に『男坂』『女坂』というのがあって、『女坂』の方がわりと緩やかな階段で、『男坂』はすごく急だったり。そのすぐ横に中坂っていう尋常じゃなく急な坂があったり、そこを母親との帰り道「登れないよーっ」て泣きながら自転車を押していたのを覚えてます。

子供時代、
一つの世界だった文京区
幼少期の頃は、自分の住んでいる校区外は、全然知らない未知の領域という印象がありました。
またその頃は、文京区ってすごく広い印象が勝手にあって、改めて調べてみたり実際に行ってみたりすると、その頃とは体の大きさも違うし、時間感覚も違うから、あ、こんなに近かったんだって驚くようなこともあります。
僕の中では、一つの世界みたいな気持ちで幼少期は思っていました。今となっては思い出の場所を巡るっていう感じですけど、何て言うんでしょうね。それこそ今回声を当てさせてもらった坂の中に菊坂という坂があるのですが、僕は、その地域の少年野球チームに所属していて、そういう意味でも、本当に何もかも思い入れが詰まった場所だなって思います。
エピソードを知ると
有意義な時間になる
有意義な
文京区の坂に関して、これまで詳しくは知りませんでした。先ほど話した『男坂』『女坂』は神社の中にあるものなので、歴史があることは知っていたのですが、菊坂や他の行ったことのない坂も歴史があるんだということを知れて、すごく面白かったです。
菊坂は樋口一葉とゆかりがあって、そんな著名な文豪がいた坂の少年野球チームに所属してたんだと、自分の過去と照らし合わせながら今回読ませていただいたので、凄く面白かったですし新鮮でした。
いろんな場所の歴史やどういう人がいたのか、どういうエピソードがあったのかを知った上でその場所に行くと、やはり感じ入るものがあり、とても有意義な時間になると思います。
ぜひともいろんなところでやってほしいなと思いました。

歴史を楽しんでほしい
廃墟巡りみたいなことをやりたいなと思っているんです。歴史を調べて色々回ったりとかしてるので、そういう時にこういう音声の案内があるとやっぱりすごい助かると思います。ちょうど昨日、三重の方にある廃墟に行ってきたんです(笑)
文京区ってアカデミックというか、いろいろな大学や教育施設があり、歴史の深い施設も多かったりするので、そういう意味でもその歴史を楽しんでもらいたいなと思います。
今回は細川庭園が登場しましたが、庭園だけではなく、歴史的な人物が多く暮らしていた場所でもあるので、そういうところを知って歩くと街の見え方が変わるのかなと思います。勉強という程ではないですが、知識を持った上で回ってもらえるとより楽しめる場所なのかなと思います。
<次回予告>
なつめさんち(げん)の
ついて語って